【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第10章 Plumeria -内気な乙女-
「もしもし?」
「ベラード?私です。リリアです」
「お、お嬢様!!」
ベラードの声が大きくなり、思わず子機から少し耳を離す。
「心配しましたぞ!定期連絡のお時間になっても音沙汰がなく、丸一日連絡が取れない故、このベラード、血眼で探す手配を…」
「携帯が壊れてしまったの。連絡が遅くなってしまってごめんなさい。心配させてしまって…」
「本当に心配しましたぞ。ですが、お嬢様がご無事で何よりでございます」
ベラードの声を聞いて、私もより一層安心感が込み上げてきた。
「お怪我などはございませんか?」
「大丈夫です。そちらは?」
「皆、順調に回復しております。ご安心ください」
良かった…。
軽傷だった人たちは次の日には退院したと聞いていたけど、まだ重傷の人たちはそのまま病院に入院していたからとても心配だった。
私はほっと息をつく。
「フランシスカはまだ目覚めておりませんが、お嬢様のお帰りになられる前にはきっと…」
「そう、ですね…。ありがとう」
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