【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第10章 Plumeria -内気な乙女-
「じゃあ、今日はうちにいてくれる?」
私はその微笑みを見れただけで嬉しくて、ただ「はい」と頷いてしまう。
つい1分前までは帰ることしか頭になかったのに…。
「遠い所から来てあんなに追われて大変だったよね?だから休んで」
左胸がとくんと鳴る。
やっぱり、頷いて良かった…。
「…イルミ様はお優しいのですね」
私は胸に手を当てて頬を染めながら微笑む。
「優しい…?オレが?」
イルミ様はかくんと首を傾げた。
「…キミの目にはオレってそう見えてるの?」
私は迷わず頷いた。
あなたのように接してくれた男性は今まで誰一人としていなかった…。
もしあなたに出会えてなかったら…私はきっと祈りながらアリアの影にビクビクする毎日だったでしょう。
あなたは助けを求めて来た私の手を振り払わず、「元の生活に戻してあげる」と約束してくれた…。
フランやベラードたち以外で泣いている私をただ抱き締めてくれたのは、あなたが初めて…。
だからーー…
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