• テキストサイズ

【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第9章 Tutsan -悲しみは続かない-





「…あの、それ以外何て言ったら良いのかわからないんです…」


すると、イルミ様の手が私の頭にそっと乗り、また優しく抱き締めてくれた。


「何も言わなくていい。黙ってオレに抱き締められていれば…それでいいよ。寒いとうまくしゃべれないでしょ?」


私は思わず腕をイルミ様の背中に回す。

イルミ様も私を受け入れて、私の冷たい体をまたぎゅっと抱きしめてくれる。


「あったかい…」


私はそのまま彼の胸に顔を埋め、ぬくもりに寄り添う。


「別れる前に言いたかったこと、今言うよ」


イルミ様は私からゆっくり体を離した。


「オレは殺し屋だ。オレがキミを傷つけた人間を全員始末する。でもこれは依頼でもないし、ましてやキミの意思でもない。ちゃんとキミを元の生活に戻してあげるから…もう泣かないで、リリア」


依頼でも…私の意思でもない…。

そんなふうに言ってくれるなんて…あなたはなんて優しい人なのでしょう…。

それに引き換え、私はなんてずるい人間なのでしょう…。


_
/ 215ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp