• テキストサイズ

【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第9章 Tutsan -悲しみは続かない-





怖い。

痛いのは嫌…っ。

ごめんなさい…。

ごめんなさいーー…


「ちゃんとできなくてごめんなさい…っ。大きな声、出さないでください…。ぶたないでください…っ。許して、ください…。ごめんなさい…。ごめんなさい…っ」


私は頭を守るように手で覆い、小さくなりながら震える。

すると、イルミ様は私にそっと手を伸ばした。


殴られるーー…!


私はイルミ様の手を反射的に避けた。

その時、彼の方に顔を上げると、いつの間にか私の頬をボロボロと大粒の涙が伝っているのがわかった。

イルミ様は大きな目を少し見開いて私を見つめていた。


「…っ、ごめんなさい…」


泣きながらそうつぶやくと、イルミ様はその手をゆっくりと下ろす。


「リリアは悪くない。キミには怒ってないよ」

「え…」


怒って…ない?

彼は少しだけ笑みを浮かべると、ゆっくりと立ち上がり、背中を向けた。


_
/ 216ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp