【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第2章 Hardenbergia -奇跡的な再会-
何…だったの、あれ…。
腰が抜けてへたり込んでしまった。
「痛っつ…」
右肩の辺りにビリッとした痛みが走り、思わず左手でそこを抑える。
生ぬるいぬるりとした感触。
血のついた左手を見る。
真横に一直線の切り傷。
いつのまにかナイフに当たってたみたい。
ちょっと深いだけかな?
血がぽたぽたと滴る程ではないが、痛いのには変わりない。
「大丈夫?」
顔をしかめていた私のそばに彼が来る。
気にしてくれてるのかな?
「はい。貴方様のお陰です。ありがとうございました」
私はポケットからハンカチを取り出して抑える。
「…何でオレの前に出たの?」
「え?」
何で前に出たか…?
…正直、わからない。
「あんなのどうにでもなったのに」
「それは…余計なことしてしまいましたね。ごめんなさい」
いつもの調子で謝ってしまう。
私も自分が前に出ちゃうなんて思わなかった。
「体が勝手に動いてしまって…。なぜでしょう?あなたに刺さったらどうしようかと怖かったので…」
「理解できないなぁ、その気持ち」
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