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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第9章 Tutsan -悲しみは続かない-





鉄格子を隔てた向こうは、左右に続く通路のようだった。

ここも壁はコンクリートだが、蝋燭の火が照らしているだけこちら側と比べればまだ明るい。

鉄格子の奥から射し込むそのオレンジ色の蝋燭の灯りだけが私のいる場所を照らす。

濡れたコンクリートの上で、直に足に伝わる冷たさを感じながら震える。


「ここがどこか、そんなことはどうでもいい。質問はこちらがする」


思わず口をついて出た言葉も一蹴される。

茶髪の男は近くにあった木製のコンテナの上に腰を掛け、私をじっと見据えた。


「どこからこの敷地へ入った?」

「門のそばにあった…木の扉からです」


彼は私の目を見つめたまま、ふむと息をついた。


「どうやってミケを手懐けた?」

「昔の…友達で…」

「友達?」


鉄のように無表情だった彼が初めて眉をひそめ、訝しげな顔をした。


「ミケは誰にも懐かないように訓練されたゾルディック家の番犬だ。どんな能力を使った?」


能力…?

一体何のこと?

道具とかではなくて…?


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