【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第8章 Water lily -信頼-
ダメだ!
ここにいたら見つかる!
物音を立てないように…でも全力で走って裏口から飛び出し、静かにドアを閉めた。
刹那、奥でドアの開く音がして、さっきまで私がいた管理人室の中から男たちの話し声が聞こえる。
…どうやら、私が裏口から出たことはバレてないらしい。
でも、ここからどうしよう。
目の前には試しの門。
後ろには黒服たちのいる管理人室。
どうにかしてまた身を隠せる場所をーー…
…あ!
そうだ。
私は目の前にそびえる試しの門の端ー…あの木の扉の前に立つ。
もう逃げ場はここしかない。
私は木の扉のドアノブに手をかけ、時計回りにひねって押してみる。
すると、ドアは簡単に開き、私はすっと中に入ることができた。
ドアを閉めて辺りを見回す。
そこはさっきと同じような場所だった。
森を切り拓き、人工的に作った砂利道が中央を通っている。
ここからはゾルディック家の敷地内…。
壁の後ろと同じ場所のはずなのに、こちら側は何でこんなに肌寒いのかな…。
私は体を温めるように腕をさすりながら草陰に身を潜める。
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