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【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】

第8章 Water lily -信頼-





「アリアの背後には巨大な組織が控えているようで、警察もそうやすやすと手を出せる状況にないのだそうです。このままでは私たちが見殺しにされてしまうのも時間の問題。であれば、その組織よりももっと強力な人たちが私たちの側にいることを示せればと、思った…の、ですが…」


そこまで言って、私は自分の言っていることの愚かさに気付いた。


「私、なんて最低なことを…。今の、全部忘れてください…」

「え?」


私は片手で顔を覆うように頭を抱えた。


「あなたの名前を利用しようとしてしまった…」


あれだけ「シュピールツォイクという名前だけの価値しかない」と卑下され、その名のみにすがられることを疎んでいたのに…。

私も彼のゾルディックという名前だけを利用しようとしていた…。

ゾルディックという名前を欲してしまった…。

ここに来るまでそんなことにも気付かなかった…。

なんて、なんて愚かなのかしら…。

私も…奴らと同じということなの…?


「自分が嫌だったことを、恩人であるあなたにしてしまうところでした…。どうか忘れて。とんだご無礼をお許しください…。私、帰ります…。別の方法を考えなきゃ…」


私はイルミ様からの視線をそらすように顔を背けた。


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