【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第2章 Hardenbergia -奇跡的な再会-
「ふぅん。でもさ、オレが知りたいのってキミがどこの娘かってことじゃない」
「え…?」
「キミ自身に興味ができたから、キミの名前を聞いたんだよ」
私は思わず息を飲む。
この人は…他の男の人とは違う。
「リリア……リリア・シュピールツォイクと申します」
熱く込み上げる涙をこらえながら思わず笑みをこぼす。
そんなこと、言われたことなくてーー…
「!」
その瞬間、どこかからゾワッと寒気のする気配が押し寄せた。
その気配の元が彼の背後にあるのがわかり、とっさに目をやる。
ギラリと光るサバイバルナイフが4.5本彼に向かって真っ直ぐ飛んでくるのがはっきり見えた。
「危ない!」
彼もすぐにバッと後ろに振り返る。
私はナイフが飛んで来るのもお構い無しに彼の前に立った。
「危ないのはキミ」
耳のそばでそう聞こえ、背中の服を思い切り引っ張られると、彼の腕が私の体を支えた。
目の前をナイフがかすめていく。
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