第9章 守りたいモノ
次の日の朝ー
"ピンポーン"
月「おはよ」
貴『お、おはよ!!本当に来てくれたんだ!!』
月「うん。早く行くよ」
蛍が迎えに来て、学校に向かった。
クラスのドアの前に立ち、開けようとするも手が震えてしまう夢杏。
月「大丈夫。僕がいるから」
貴『(そうだよね。蛍がいる。大丈夫。)うん!ありがと』
"ガラガラガラ〜"
勇気を出してドアを開けた。
バチッと目が合う。
「おはよぉ〜夢杏ちゃんっ」
昨日あんな事をしたのに平然と話しかけてくる彼。
きっと蛍は何も知らないと思っていたのだろう。
貴『ッ…』
恐怖で何も言えなくなった。
そんな夢杏の前にスッと蛍が守るように立った。
月「次、夢杏に何かしたらタダじゃおかないから」
そう言って睨みつけた。
「ヒィッ…な、なんのことだよ」
月「は?ふざけないでくんない。まじで次ないから」
貴『け、蛍…』
夢杏が声をかけると優しい蛍に戻り、
月「ん、行こ。夢杏。」
貴『うん!ありがとッ』
よほど、蛍が恐ろしかったのだろうか彼はそれから夢杏に話しかけてくることはなくなった。