第6章 おはようは笑顔で
「大丈夫?
ごめんね、鶴さんが驚かせちゃって。」
耳元で超イケボで心配されれば、
誰だって天に召されると思う。
天まで飛んでいきそうな意識をなんとか留める。
『だ、大丈夫ですっ!!』
ぱっと顔を上げれば、
綺麗な金色の目に心が奪われる。
『あ、あの…助けていただき…
ありがとうございます…』
「へぇ…ほんとに主そっくりだな」
横から聞こえた声に、
胸がひゅっと冷たくなる。
目の前の刀剣男士が急に怖くなり、
そっと距離をとる。
『あの…何のご用でしょうか…?』
「君が、正式に審神者に就任したって聞いてね。」
「それで俺達、朝餉を届けに来たんだ!」
にかっと笑いながら、
男の子が持っていたお膳を前に差し出した。
『え…ご飯…?』
「ああ!みっちゃんが作ったんだ!!」
強張っていた体が、心がほっとする。
そっか…ご飯…ご飯かぁ…
『わっ!!美味しそう!!』
目の前に差し出されたお膳には、
綺麗に盛り付けられたおかずが並べらている。
『あの、ありがとうございます。
燭台切さん。太鼓鐘さん。あと…鶴丸さんも。』