第4章 沖田組
やっぱ、嫌かな…
俺に話しかけられるのは。
酷いことしたもんな…
ふと、少女の髪に絡まっていた葉っぱにめがとまる。
こういうおっちょこちょいなところ、
主にそっくり。
無意識に葉の方へ手をのばす。
青ざめた顔で、ぎゅっと目をつむる少女の姿に、
また目頭が熱くなった。
ごめん…俺のことが怖いんだよね。
でも、あの時とは違う。
主の死を受け入れられなかった、
あの時とは違うから。
「葉っぱがついてたから、取っただけ」
『あ、ありがとう…ございます』
驚いた顔も、主みたいだ。
ねぇ、笑った顔も似てるの…?
「あのさ、俺達…
最初はあんたのこと否定してたし、酷いことたくさんした。
けど…正式に俺達の主に、審神者になってくれたって知って、今までのこと謝らなきゃって。
ごめんね、あるじ。」
俺に、
あんたのこと主って呼ぶ資格ないと思う。
でも、もう嫌なんだ。
身勝手だけど、どうか許して。
「僕も…ごめんなさい。」