第4章 沖田組
柘榴のような真っ赤な目が怖くて、
ぎゅっと目をつむると
彼の手は私の頭にそっと触れて離れた。
「葉っぱがついてたから、取っただけ」
え、葉っぱ…?それも、取ってくれた…?
『あ、ありがとう…ございます』
恥ずかしいのと、親切にしてもらった驚きで、
もう思考回路はぐちゃぐちゃだ。
「あのさ、俺達…
最初はあんたのこと否定してたし、酷いことたくさんした。
けど…正式に俺達の主に、審神者になってくれたって知って、今までのこと謝らなきゃって。
ごめんね、あるじ。」
え、今なんて…?
「僕も…ごめんなさい。」
嘘…だよね…?
急なことで、上手く頭がまわらない。
私、認めてもらえたの…?
何か、言わなきゃ
言わなきゃ。はやく。
言わなきゃいけないのに…
涙があふれてとまらない。
「ええっ?!どうしたの?!」
「勝手に触ったこと、嫌だったの?
ご、ごめん…」
違う。違うの。
触られたのが嫌だったんじゃないの。
否定したくて、
違うってことを伝えたくて、
首を左右に振る。
『嬉しくて…ありがとう。』
『認めてくれて、ありがとう。』