第3章 極の二人
夢主Side
離れで日記を読んでいると、
突然聞こえた声に驚いた。
どうやら離れの近くに刀剣男士がいるらしい。
珍しいな…
ここには誰も近寄らないのに
一体、誰だろう…
むくむくと湧き上がる好奇心には勝てず、
声のする方へおもむいた。
気づかれないように、
そっと様子をうかがう。
「僕、アリスさまとお話したいです。」
え、まじで??
「なっ!だめです!!
そんなこと、ゆるされませんよ!!」
あ、だよね…
「どうしてですか!!
アリスさまは悪くありません。」
私を弁護してくれる子は誰だろう…
「わるいです!
あのひとのせいであるじさまは…」
否定的な赤い目の長い髪は、今剣。
「アリスさまのせいじゃありません!」
私と話したいといってくれた子は、
金色の目にふわふわの髪の五虎退だ。
刀剣男士については、
名前も顔も性格も把握している。
言い合いをしていた二人に沈黙が訪れた。
これはチャンスだわ!
私は、バクバクする心臓を抑え
二人に話しかけた。