第5章 最低で最悪なアイツ
「一先ず休憩しよっか。疲れたでしょ?」
アノ人が奥のキッチンに行っている間に、マナーモードにしてポケットに入れていたスマホをチェックした
《そっちはどう? 勉強捗ってる?
カズくん居ないと寂しいよ(´Д⊂ヽ》
俺の事なんていいから、翔さんと二人だけの時間を堪能すればいいのに。…って、昼間っからそれは無いか。
《今、休憩中。合格圏内だって言われたよ》
《ホントに⁉ ヤッター!》
速攻で返事と、良くわからないキャラクターが『わーい、わーい』ってしてるスタンプが送られてきた
「おーちゃんから?」
「まぁ、」
「顔、ニヤけてたよ?
好きなんだねー、おーちゃんの事」
なんだよ、それ。
「ニヤけてねーし」
「ふふっ。ハイ、どーぞ」
目の前に置かれたアイス珈琲はブラックで
なんで知ってるんだよ
自分の方にはミルクをたっぷり入れてるクセに
「ブラックでいいんだよね?」
「そうだけど、」
「良かった。こないだ家におじゃました時カズくんブラック飲んでたからさ」
あぁ、そういう事ね。
つーか良く見てんな