第5章 最低で最悪なアイツ
…オマエはナポレオンの申し子かよ。
不可能を可能にしてみせるなんて、今時コナンだって言わねーよ
「そんな事言って。
もし、そのミラクルとやらを起こせなかったらどーするつもり?」
「なんでも一つカズくんの言う事を聞くっていうのは?」
「いいねぇ、それ。 乗った」
「まさか手ぇ抜いたりしないよね?」
「はぁ? する訳ないだろ。
江戸っ子ナメんなよ!」
「男に二言はないね?
じゃあ、全力で挑んで495点に満たなかったら、ミラクルを起こせなかったって事で俺はなんでも一つカズくんの言う事を聞く。
カズくんは?」
「じゃあ、俺も。
俺もアンタの言う事、なんでも一つだけ聞いてやる
それと『カズくん』呼びは止めろ」
「…交渉成立だね」
デキナイ方に賭けるってのもなんだか微妙だけど。
ついコイツの挑発に乗ってしまった
世の中にはどうにもならない事だってあるんだ
全てを持ってるおぼっちゃまのアンタには分からないだろうけど