第5章 最低で最悪なアイツ
そこは絵に描いたような山小屋で、ドアの付いていない部屋の入り口をくぐると広いリビング、その奥がダイニングキッチンになっていた
テーブルやイス、家具の殆どが木製で
カーテンやソファーなんかの布製のものは全てオフホワイトで統一されている
暖炉なんてモノも初めて見たよ
「疲れたでしょ、座ったら?」
「…ハイ。
あの、荷物は、」
「上だよ。寝室。」
先に預けていた荷物の中には着替えと筆記用具が入っている
勉強をしに来たんだから筆記用具くらい取りに行くかと思って聞いてみたけど
寝室って、まさか… まさかね。
壁に沿った階段を登るとそこはロフトになっていて、
「良かった…」
最悪の事態は免れた。
もしそうなら寝れるなら床でもどこでもいいやと思ったけど、ベッドはちゃんと2つあった
「安心した?」
「わぁっ!」
いつの間にかアノ人がすぐ後ろに立っていて
「大きさ的には充分一つのベットに二人寝られるけどね?」
「結構ですっ!」
からかわれただけだろうけど、それだけは断固拒否するっつーの!