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紅く染まるまで、待って【気象系BL】

第4章 嘘つきは恋人の始まり


「今まで色んな子を見てきたけど
サトは屈託が無い言うか、純粋で優しくて…
店の子らにとってもマスコット的な存在でな
みんなに可愛いがられてて…ついつい家に帰る様に説得するのを先延ばしにしてしまってたんよ」



そんな中、店で酔い潰れた客をそのまま寝かせていて閉店時間を過ぎて目を覚ました時にたまたま智さんを見られてしまって



「クセの悪いお客だったんよ
この子は店の子じゃないからアカンてゆうてるのにしつこくてな」



酌をさせろ、店外デートをさせろと好き勝手言って
茂子さんと店のスタッフ全員から阻止されたのが面白くなかったんだろうか



「昼間の、ウチのおらん時間に営業マンみたいなのが道を訪ねて来たのをサトが対応してしまって
他の店のママからそれが警察の人間かも知れんて聞いてね、」



あの客の差し金かもしれない
此処に居たら危ない、直ぐにでも家に帰るべきだと話し合っていた翌日だった

嵐の夜の突然の来客
それが翔さんで、



「びっくりしたよ、心臓が飛び出るかと思った」


「櫻井さんがサトの名前を呼ぶのを聞いて
あぁ、この人なんやなってすぐに分かったわ
迎えに来てくれはったんや、って
寂しさはあったけどホッとしたんよ」


「僕が居なくなるって分かってホッとしたの? ママ」


「アホ。ちゃうわ
アンタが然るべき場所に帰れるんやなって思うたからよ」
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