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紅く染まるまで、待って【気象系BL】

第4章 嘘つきは恋人の始まり









遊び仲間からの呼び出しを受けて向かった先
そこが所謂男同士の出逢いの場所だと言う事は、もちろん智さんには知らされて居なかった



『おっかしいな…』



見知った顔は見当たらない

薄暗い場所だし人の気配も無いし
もう帰ってしまおうか、と思った時に背後から肩を叩かれた





『君がジュンくん?』





遊び仲間と知り合った時
智さんは咄嗟に自分の名前を“ジュン”と名乗った
だから初めて会うこの男に“ジュン”と呼ばれて
これはソイツ等が仕組んだ事だってすぐにわかったんだ



『ちょっ…離してください…!』


『そういうシチュエーションが好みなの?
いいねぇ』


『はぁ?! ヤメロよ、離せ…!』



すぐ近くのトイレに引き摺り込まれそうになって必死で抵抗したけど







『こっちは5万も払ってんだよ』








売られた ――――



この時智さんは漸く気付いたんだ
自分は売られたんだと


友達だと思っていた奴等に、こんなにもあっさりと






たった、5万で



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