第3章 約束
『ぁ、ぁ、んんっ……』
智の吐息と厭らしい水音が響く
『もっと手、動かして』
『はぁっ…んん…』
言われた事は忠実に守るんだな
余裕なんてないだろうに
あぁ、そういう俺も人の事言えないけどな…
『はっ…ぁっ……も、イクっ…』
『一緒に、』
『ぁぁっ……いっ、しょに…』
『智っ…』
『翔く……ぁぁっ……!』
『…クッ…!』
同時に爆ぜた熱を重ねた肌で受け止めると
世界が真っ白になった気がした
『…あいしてる……ずっと…僕の、側に…』
ふわりと微笑んでから吸い込まれる様に眠りについた
『あぁ、約束するよ』
智の身体を拭き清め、そっと抱きしめる
『愛してる…智』
頬にそっとキスをして寝室を後にした
…俺にはまだやらなきゃならない事がある
時計はもう23時を回っていたけど
『夜分にすみません、櫻井です。智を見付けました。
今、ウチに… いえ、今日はもう遅いですから…
えぇ、大丈夫です。それで…暫くの間智を預からせてもらえませんか?時間をかけてゆっくり話し合いたいので…
はい、はい…。わかりました。では、失礼します。』
智を見つけ出して連れ帰った事
落ち着くまでこちらで預りたいと思っている事を、潤さんのお母さんに話した
約束、したから
ずっと…側に居る、って