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紅く染まるまで、待って【気象系BL】

第3章 約束


『…明かり、点けないで』

『真っ暗だぞ?』

『その方が都合がいいでしょ…』



“翔くんが、”と付け足す




薄暗い部屋の中でもわかる
どうしてそんな顔をしてる…?
今にも泣き出しそうな




手を繋いだままベッドへと向かい
そっと座らせた



『その金髪も似合うな』

『……』



髪を撫でてクルクルと指に絡めてみる



『でも黒髪の方が好きだ』

『……っ、』




『…好きだよ』




パッと俺の方を見上げた智に
そっと唇を重ねた







あぁ、やっぱり好きだ、と思う
智のことを、ちゃんと



そのまま覆い被さるようにしてベッドに身体を沈めた

智の腕が縋るように俺の背中に回されて
こんな状況になれば僅かばかりの理性なんて一瞬で吹っ飛ぶんだろうな、なんて



『……っん、…っはぁっ…』

『バカ、ちゃんと息しろ』



そんなんじゃまるで初めてのキスみたいじゃないか



『口、開けて』


『んっ…!』



さっきよりも深く口付けて
薄く開いた唇の隙間から舌を滑り込ませた



『ぁっ……』





なぁ、ホントに慣れてるのかよ?
何度も寝たと言う割には、遠慮がちに絡めてくる舌のたどたどしさ
繫いだ手は痛い程きつく握られて
それに


お前、震えてるじゃないか
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