第2章 二人の関係
結局。
オソロの色違いで三枚と、オススメだと言う、タオル生地やらツルツルした生地やらの風変わりなパンツを山のように買って
智さんは漸く満足してくれたようだった
「あー、疲れた!」
そりゃ疲れるでしょうよ
あんだけあちこち歩き回ればさ
「でもこれで夏の分は完璧!次は秋だね!」
最低でもあと三回
季節が変わる毎にコレを繰り返すのかと思うとゾッとするけど
無視する訳にもいかなくて取り敢えず笑って誤魔化した
Tシャツ一枚持って来てないから確かに有り難い
有り難いんだけど量が半端ないんだよ
チラッと見えた金色のカードは翔さんから預かったものらしいけど
金額だって半端ないはずだ
智さんには必要経費だと言われてしまったけど。
そしてその大量の荷物は買い物の途中に現れたスーツ姿の男の人が全部持って行ってしまった
どうやらその人はパラリーガルとか言うらしいけど
そもそもパラリーガルって何なんだ?
「カズくんどれにする?
僕はチョコレートサンデー!」
そして今、お昼ごはんを食べようとレストランに入ったはいいけど
しっかり戴いた朝食のおかげで二人共そこまでお腹は空いてなくて
「…じゃあ同じので、」
またしてもオソロでチョコレートサンデーなんて頼んでしまったけど
目の前に運ばれて来たソレは宝石箱みたいで
こういうのに密かに憧れていた小さかった頃を思い出して
少しだけ…ほんの少しだけワクワクしてしまったのは秘密だ