• テキストサイズ

紅く染まるまで、待って【気象系BL】

第2章 二人の関係


「朝ご飯もう出来るからね
和食でよかったかなぁ?」



良いも悪いも、今まで朝食を食べる習慣自体が無かった



「はい、運んで!」



グリルから取り出された焼き鮭が、出汁巻き卵とほうれん草の胡麻和え、トマトを添えた二枚のお皿にキレイに乗せられて

なんて色とりどりな
絵に描いたような朝ご飯だ

鍋の中はお味噌汁だろうか
炊きたてのお米の匂いもしてる




「美味しそう…」


「ふふっ。きっと美味しいよ?
カズくんと一緒に食べられると思ったら嬉しくて。
一人じゃ朝から和食を作る気になれなくてさ」



淡いグリーンのランチョンマットの上には既にお箸とグラスが用意されてる
魚の形の箸置きが可愛い。…これはヒラメか?



「平目だよ。」



クスクス笑う智さんに、心の中を読まれてる気がした




「あの…翔さんは?」

「そろそろ来ると思うよ。
朝は珈琲しか飲まないからだいたいこの時間に起きてくるんだ
さ、食べよ!」



家主抜きで良いのかなと思いつつ、向かい合わせに座って揃って『いただきます』をする






「…美味っ」


「ふふっ。よかった」



好きな食べ物は何か?とか
アレルギーは無いか?とか
そんな話をしながら朝食を摂った

智さんが作るものはどれも美味しくて自然と頬が緩む



「カズくん、今、笑ったね」


「え…?」


「んふふ。なんでもないよ」



そう言う智さんも嬉しそうに笑った
/ 128ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp