第9章 貴方だけは消えないで
「二学期からではなくて、ですか...?」
「本来はその方がキリがいいと思うんだがな。
直ぐにでも通い始めたいというのが先方の意見だ」
「そう、ですか...」
想定外だった。
一学期もあと二週間で終わるというこの時期。
時期が時期だけに夏休みを過ぎた二学期から編入してくるものだとばかり思っていたのに、
おーちゃんはここの所ずっと俺に気を遣ってその話題を避けてくれていたから、情報を得る事が出来てなかった
「しかし驚いたよ。
ギリギリ滑り込みとはいえ君の在学中に更なるSES(Super elite student)が現れるとはね」
総合計点数495点以上。
当然そこを目指して勉強を教えた訳だけど、まさか本当にクリアするとは思ってもみなかった
凄いよ、カズくん...
「是非とも生徒会の方にも迎えたまえ。
副会長のポストをもう一席設けようじゃないか
期待しているよ、生徒会長」
「...はい、学長」
カズくんを生徒会に?
冗談じゃない。
そんな身近に居られちゃ、避けられるモンも避けられなくなるじゃんか