第8章 兄として、物申す!
「凄いじゃん、カズくん!
もしかして495点以上取れちゃうんじゃないの!?」
「流石にそれは厳しいと思うよ」
「またまたぁ~!」
夕飯の時
転入試験の手応えはまずまずだったと言ったカズくんは清々しい顔をしていて
あぁ、これなら合格は間違いないなと確信した
「報告しといた方がいいかな、相葉さんに、」
「そうだよ! あ..」
テーブルの端に伏せていたスマホを確認してみたけど、相葉ちゃんに送ったメッセージはやっぱり未読のままで
「兄貴?」
「...あぁ、ごめん。
相葉ちゃんね、今日学校休みだったんだ。昼間に送ったメッセージもまだ既読になってなくて、」
「えっ...相葉さん、具合でも悪いの?」
「いや、そうじゃなくて。家庭の都合だって」
「ふぅん...」
「あー、でも!メッセージは送っといてあげてよ!相葉ちゃんもきっと喜ぶから!」
「うん、」
カズくんが慣れない手付きでポチポチとメッセージを打つ
僕が送ったメッセージを読むのは後でもいいからさ
カズくんのは先に読んであげてよ、相葉ちゃん
それで、頑張ったねって沢山褒めてあげて欲しい。