第1章 Trip
「なぜ俺が起こしに行かねばならんのだ…💢」
数十分前―――
「全員揃っているな…」
「はい!フランス兄ちゃんがまだ来てないであります!!」
「何ィ!?💢」
大事な会議だというのに何をしているのだ…!
「仕方ない…イタリア、起こしに行け。」
「ゔぇ〜めんどくさぁい〜…(⌯ω⌯;)」
「ドイツさん、ここは平等にじゃんけんは如何でしょうか?」
「(日本が意見を言うとは…)
じゃんけんか……分かった。」
「日本式で『さいしょはグー』、『じゃんけんぽん』で出して下さい。」
イタリアを含め、各国達が嫌々準備を始める。
「では………さいしょはグー、じゃんけんぽん!」
✋✊✌✊✊✌✊👌🏻✋✌✊✋
…………? 👌🏻??
「…ドイツさん、それは…?」
「井戸だが?」
井戸!?
「日本式のじゃんけんには井戸がないのか!?」
本気で驚いているドイツ。
「他の家にも確か井戸はないはずですが…」
「うちにも井戸ないよ〜
ドイツがフランス兄ちゃん起こしてきなよ〜ルール違反したんだから〜」
「ル、ルール違反!?」
そして現在―――
ルール違反をしてしまったのだからしょうがない…しかし他の家には本当に井戸はないのか…?
足を進めているとフランスの部屋の前に差し掛かった。
「全く何をしているのやら…」
ドアノブに手をかけようとしたその時、
「いや"あ"ぁあ"あ"あ"っ!!!!!!」
とドアを通じて女性の叫び声が。
何だ!?
壊れてしまうのではないかと思うぐらい勢い良くドアを開けた。
ドガッ!
「ゔっ!!」
「何!?ぬぁっ!」
勢い良く開けすぎて先程の声の持ち主と思われる女性を突き飛ばしてしまったらしい。
そして部屋とドアには低い段差があり、ドイツはそこに躓いてしまった。バランスを崩し、ドスッと女性に覆いかぶさるように倒れる。
「ぐっ…すまない、大丈夫かっ…?」
ふにゅん
柔らかく弾力のある感触が右手から伝わってきた。
「…痛っ////えっ…はっ、はなしてっ…////」
顔を真っ赤にさせ涙を滲ませている女性が一瞬艶やかに映り、不覚にも見惚れてしまった。
「…す、すまない///////」
我に帰って咄嗟にどく。
「フランス!これはどういうことだ💢」