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黒子のバスケ*Short Stories3

第14章 「ありがとう」の代わりに*高尾*


映画を観終わって、時間も時間だし一緒に夜ご飯を食べることになった。

ファミレスに入って、それぞれ好きなものを食べながら映画の話に花を咲かせる。

「めっちゃ面白かったな!」

「うん!あのシーン本当笑えた!」

ゲラゲラ笑う彼を見ていると、私までつられて笑ってしまう。

このままずっと隣にいられたら、いつも笑顔でいられるのに。

そんなことを考えながらメニューを眺めていると、ついついデザートに釘付けになった。

「何?なんかデザート食うの?」

彼は私の視線に気付いて、メニューを覗き込んできた。

「パフェとか美味しそうだなと思って…。でも結構大きいから、違うのにしよっかな…。」

メニューを指差すと、彼は少し考えて一つ提案してくれた。

「俺半分食うから、好きなやつ頼もうぜ。」

「え?いいの?」

素敵な提案に顔を上げると、彼はまたにっと笑顔を向けてくれた。

「今日はにお礼する日だからな。もちろんご馳走する!」

「じゃあ一番高いやつで!」

「おい!」

二人で食べた一つのパフェは、いつもよりも甘い味がした。
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