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黒子のバスケ*Short Stories3

第13章 スターライトパレード*赤司*


「…征くん、大丈夫?」

がベンチに腰かける僕に冷たい飲み物を手渡してくれた。

「あぁ…。酔ってしまっただけだ。少し休めば大丈夫だよ。」

あれから立て続けにスリルがある乗り物に連れられ、慣れていないせいか目眩を起こしてしまった。

本当はそういった類いのものはあまり得意ではないが、嬉しそうなに手を引かれればそれに応えてやりたくなった。

「ごめんなさい…。私が振り回しちゃったから…。」

眉を下げてしょんぼりと項垂れる表情に、胸が苦しくなる。

「のせいじゃない。自分の限界を伝えられなかった僕にも否はあるんだから。」

「でも…。」

「そんな顔が見たかったわけではないよ?お前の笑う顔が見たくて今日ここに来たんだ。だから気に病まなくていい。」

そっと頭を撫でてやると、は涙ぐんでいた瞳を細めてぎこちないが表情を緩めた。

「…ありがとう。」

「もう大丈夫だ。次はどこに連れていってくれるんだい?」

立ち上がり、座っているに手を差し出せば、きゅっと手を包まれた。

「じゃあ座って見られる3Dシアターにしようか。」

「遠慮しなくていいんだよ?」

僕を気遣って躊躇っていることなんてわかっている。

「…その次、また絶叫系乗っていい?」

「もちろん。」
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