第13章 スターライトパレード*赤司*
「…征くん、大丈夫?」
がベンチに腰かける僕に冷たい飲み物を手渡してくれた。
「あぁ…。酔ってしまっただけだ。少し休めば大丈夫だよ。」
あれから立て続けにスリルがある乗り物に連れられ、慣れていないせいか目眩を起こしてしまった。
本当はそういった類いのものはあまり得意ではないが、嬉しそうなに手を引かれればそれに応えてやりたくなった。
「ごめんなさい…。私が振り回しちゃったから…。」
眉を下げてしょんぼりと項垂れる表情に、胸が苦しくなる。
「のせいじゃない。自分の限界を伝えられなかった僕にも否はあるんだから。」
「でも…。」
「そんな顔が見たかったわけではないよ?お前の笑う顔が見たくて今日ここに来たんだ。だから気に病まなくていい。」
そっと頭を撫でてやると、は涙ぐんでいた瞳を細めてぎこちないが表情を緩めた。
「…ありがとう。」
「もう大丈夫だ。次はどこに連れていってくれるんだい?」
立ち上がり、座っているに手を差し出せば、きゅっと手を包まれた。
「じゃあ座って見られる3Dシアターにしようか。」
「遠慮しなくていいんだよ?」
僕を気遣って躊躇っていることなんてわかっている。
「…その次、また絶叫系乗っていい?」
「もちろん。」