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黒子のバスケ*Short Stories3

第10章 密かな文通*実渕*


とりあえず黒板に書いてある歴史的な内容をノートに書き写していると、とんとんと後ろからつつかれた。

ちらりと後ろを見やれば、玲央がメモを机の上の取りやすい位置に置いてくれていた。

さっと後ろ手でメモをとり、内心ウキウキしながら紙を開いた。

「いいわね。じゃあ前にが入ったことないって言ってた帰り道の途中のカフェに行きましょう。あそこはケーキの種類もたくさんあるらしいわよ?」

一緒に帰った時に何となく溢した一言を玲央は忘れていなかった。

行きたかったカフェでお茶出来るのも嬉しいし、玲央が私の言葉を気にかけてくれたことも幸せ。

「そうなんだ!楽しみだな。早く放課後になれー!」

また先生の目を盗んで、後ろの玲央と目配せをしてメモを渡した。

授業が終わるまであと10分くらいだし、内容的にも返事は返ってこないかも。

仕方ないから、あと少しは集中するか。

さっき書けていなかった部分をノートに写し、ぼんやり先生の話を聞いていた。

刻々と授業の終わりが近付いてすっかり気を抜いていると、後ろから机の上にメモが投げ込まれた。
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