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黒子のバスケ*Short Stories3

第9章 その出会いは必然か偶然/黄瀬*青峰


体育館の中では、秀徳高校の部員たちが既にアップを始めていた。

それぞれの高校が挨拶をし、監督たちが今日のメニューについて相談している間、部員たちは各々準備に入った。

すると体育館の重い扉が低い音を出しながら開かれた。

その音に気付いた部員たちは扉の方に視線を移した。

「あぁぁぁ!!」

「…はぁっ!?」

オレンジ色のジャージに身を包んだマネージャーらしき女の子の姿を見て声を上げたのは黄瀬と青峰だった。

二人は彼女のところへ我先にと向かい、彼女の目の前は大きな彼らに遮られた。

「え!っち何でここにいるの!?」

「…お前、秀徳のマネージャーだったのかよ。」

驚きの色を隠せない二人に、はまたあの愛らしい笑顔を贈った。

「黄瀬さん、青峰さんお久しぶりです!今日お二人にまた会えると思って楽しみにしてたんです。」

「てか、青峰っちっちのこと何で知ってるんスか!」

「こいつの定期入れ拾った。…お前って言うのか。」

その時、黄瀬は察知した。

人に興味を持たない青峰がの名前に反応した。

「…ここでもライバルっスか。」

密かに溢した一人言を青峰は聞き逃さなかった。

「お前が俺に勝てるわけねぇだろ。」

火花を散らす二人を眺めて、高尾は声を上げて笑う。

「ブフォ!あの二人ちゃんにマジで惚れてるじゃん!すげぇわ!」

「ふん…。はうちの大事なマネージャーなのだよ。俺が認められないやつに、あいつはやらん。」

「真ちゃん、お父さんかよ!」

彼らにとってあの日は運命という必然か、それともただ日常の中の偶然か。

彼女の心を射止めるのはどちら?
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