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黒子のバスケ*Short Stories3

第7章 新しい時間*伊月*


「あれ?俊くん紅茶飲むっけ?」

そういえばいつもコーヒー飲んでる気がするのに、ちゃんと紅茶のティーパックが置いてあった。

「いつも紅茶飲んでるから、買っておいた。」

何て気の利く彼氏なの。

いつも思うけど、私には勿体ないくらいだよ。

お湯を注ぎ終わったのを見計らって、そっと俊くんの腕に寄り添った。

「…ありがとう。」

「どういたしまして。」

私の頭に彼の頭が寄せられて、顔に少しだけサラサラの髪が触れてくすぐったい。

部屋に戻って二人向かい合って紅茶を口にした。

マグカップに注がれた紅茶からふんわり優しい香りがして、暖かさが身に染みる。

ゆっくりゆっくり穏やかに流れる時間。

ようやく緊張もほどけて、ただ俊くんと二人で過ごせるこの時間に素直に幸せを感じられるようになった。

「、俺の隣来て。」

「うん!」
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