• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories3

第4章 真っ白な世界だからこそ*赤司*


「ところで、がこの雪だるまを作ったんだろう?」

征ちゃんはベンチの雪だるまの視線にも気付いて、また口許を綻ばせた。

「うん!…でもどうしてわかったの?」

「片目が赤い雪だるまなんて、しか作らないよ。」

気付いてくれた。

雪だるまの右目を赤に色付けたこと。

だって、思い浮かぶのは征くんだし、喜んでもらいたかったから。

隣にいる征くんが自分の携帯を取り出すと、シャッター音が聞こえた。

「…写真撮ったの?」

「が僕のことを考えて作ったものだからね。溶けてなくなってしまうけれど。」

征くんはまた笑顔を見せるけど、今度は彼の伝えたい気持ちが違っている。

「…そんなつもりじゃないし!」

少し大人びた表情で笑う時は、私をからかっている。

私の反応を見て、クスクス笑っている様子を見るとご満悦みたい。

とにかく、朝から喜びをお届けできて良かった。
/ 266ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp