• テキストサイズ

黒子のバスケ*Short Stories3

第26章 恋人初心者*日向*


伊月くんの言葉ではっとした。

そうだ、私も順平に思ったこと伝えていない。

「友達」だった時の彼しか想像できていなかった。

私が付き合い始めてから、もっと側にいたくなったように、順平も同じことを思っているかもしれない。

そう気付いたら今すぐにでも順平と話したくなって、バスケ部の練習が終わるのを待つことにした。

終わる頃を見計らって体育館を覗けば数人が自主練をしていた。

その中でゴールに向かってシュートする順平の姿が見えた。

私に気付いた伊月くんに手招きされたので、靴を脱いで足音を抑えて順平の後ろに立った。

「練習お疲れ様。」

声をかけると、順平が後ろを振り向き目を丸くした。

「うわっ!!?…お前何でこんな時間にいるんだよ。」

「順平待ってた。たまには一緒に帰りたくて。」

「…すぐ着替えてくるから部室の前で待ってろ!おい、後頼むわ!」

素直に思っていることを伝えようと意識して話すと、順平は顔を赤くして足早に体育館を去っていった。
/ 266ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp