第9章 再会
ー安室sideー
テニス場で起こった密室殺人事件も解決して、帰る頃には暗闇が広がっていた
(さて、僕も帰るか)
自分の車に向かっていると、午前中に対戦した女性の車が止まっている
(急な仕事で帰ったんじゃなかったか?)
車内を覗き込むと女性は寝ているようだ
不思議に思ったが、自分の車へ戻る
(そう言えば、あの海が近いな
久しぶりに行ってみるか)
海に向かっている途中、着信音が響く
電話の相手はベルモット
《ええ、事件は解決しましたよ
毛利名探偵のおかげでね》
「あら、そう
ところで、いつまであの探偵とつるむ気なの?
シェリーと関わってる疑いのある、あの探偵に張り付きたいってあなたが言うから、色々サポートしてあげたけど
もう、用はないんじゃない
幸運にもシェリーの情報が舞い込んできて、そのシェリーも葬ることが出来たんだから」
『いや…俄然、興味が湧いてきましたよ
眠りの小五郎という探偵にね』