第9章 再会
私の体は、どんどん沈んでいく
(やっと死ねる
ごめんね、零くん
せっかく助けてくれたのに
やっぱり、あたしに生きることは難しいみたい)
心の中で謝る
目を閉じた時、思い出したのは自分の言葉と零くんの笑顔だった
*
ーーーーー
『助けてもらったお礼に零の笑顔は、あたしが守ってあげる
今は離れ離れになるけど、きっと君を見つける!
約束!!』
《ありがとう
碧ちゃんは、かっこいいね
僕も、碧ちゃんを守れるくらい強くなるよ》
零くんは優しく笑う
『でも、見つけても姿は現さないよ
迎えに来るのは零の方だからね!』
ーーーーー
*
ごぽっ!
(ダメ!ダメだ!!あたしはまだ死んじゃいけない!!!
約束したんだ
零くんの笑顔はあたしが守るって!
そのために強くなったんだ!)
落ちていく体を必死にあげようとする
しかし、さっき足を取られた時に挫いたようで体が言うことをきいてくれない
(やば、もう息が…)
意識が朦朧とする中、最後に見たのは私に手を伸ばす零くんだった
(ばか…迎えに来るの遅すぎるよ)
そのまま意識を手放した