第6章 壊された休日
店から出て車に乗り込む
ジンが運転席へ、ウォッカが助手席に乗る
『で、何の仕事?
人の休みを潰したんだから、くだらない仕事だったら許さないよ』
ウォッカ「組織にネズミが入ってるようでして」
『はぁ?ネズミ?
そんなのお前らでどうにか出来るだろ』
ウォッカ「それが…」
ジン「お前を連れていけばどこの誰だか分かる
それにこちら側につくと言ってんだ」
『そんなやつ、うちの組織には必要ない』
ジン「いいじゃねぇか
そういう手回し出来るやつが一人くらいいても
必要なくなったら始末すればいいんだからよぉ」
『どうでもいいけど、何でそいつはあたしの事知ってんのよ』
ジン「お前の噂を聞いたんだろうよ
どんな女か会わせろと言ってやがる」
『何?そんな事のためにあたしは連れて来たの?
くだらない、降りる』
ジン「残念だが、後ろのドアは開かねぇ」
『そう、じゃあ無理矢理あけるわよ』
私は懐から銃を出し窓ガラス四箇所に打つ
ウォッカ「咲綾姉さんやめてくだせぇ!」
その言葉を無視し、ひびのいったドアを足で蹴破って窓ガラスを開けた
『じゃあね』
車の速度は80キロは出ている
それをなんのためらいもなく飛び降りる
通行人が驚いた様子でこちらを見ていた