第2章 ※救済【サンカク。‐case3‐】※
運ばれた先は勿論寝室で、大きめのベッドの上に下ろされる。
真上の、近くにあるのはリエーフの顔。
酒の所為なのか、潤んでいる瞳が更に近付いた。
だけど、キスをされる訳でもなく、真横の枕に沈む頭。
体は私の上に完全に乗っている。
「リエーフ、何のつもり?」
なんとか顔を向けると、至近距離で目が合って、胸が高鳴る。
これだけで、自分の方が期待しているのだと分かってしまった。
「泊まりって、ヤっていいってコトだと思ったんだけどな。」
けど、リエーフには、その気がないらしい。
この後に続く言葉は、きっと私が‘さくら’じゃないから、だ。
「夜久さんがさー、ヤるなら相手の意思は確かめろとか、メンドクサイ事言うんだ。」
違った。
別の人間の名前が出てきた。
これは、私にとって救いだ。
今、リエーフは‘さくら’の事を考えてないって事で。
どうやって、意思を確認すれば良いか分からないから、行為を進める事も、止める事も出来ないだけ。
「私は別に嫌じゃないよ?」
期待をしてしまった身体は、もう彼を求めている。
何をされても構わない。
私の意思として伝える。
「…リエーフは、どうしたい?」
そのまま言葉を続けて、選択権をリエーフに渡した。