第2章 ※救済【サンカク。‐case3‐】※
こんなイラスト見ていたくはないし、セクシーな写真からは目を逸らしたい。
でも、付き合わないと騒がれると分かっている。
嫌々だったけど、一気飲みとかして酔っ払いたくもなくて、真剣にババ抜きに取り組んだ。
その間、集中している為なのか、さっきとは違う緊張があるからか、喉が渇いて普通にアルコールを取っていた。
結果…試合に勝って勝負に負けた。
つまり、ババ抜きは勝ったけど、一気飲みはしないで済んだけど、かなり酔いが回ってしまった。
「リエーフ、ごめん。酔った。帰るね?」
テーブルに手を付いて、何とか立ち上がる。
その途端、世界が回った。
酔いからくる目眩で転ぶのかと思ったけど、体に衝撃はこない。
何故か、宙に浮いていた。
リエーフに、お姫様抱っこされていると気付くまで時間が掛かる。
「そんな状態で帰すワケないだろ?うち、泊まってけばいーじゃん。」
何とも軽い口調で言うと、そのまま運ばれた。
流石にダメだと言おうにも、それで機嫌を損ねて落とされでもしたら困る。
絶対に受け身が取れない。
ただ、救いがあるとすれば、意識がはっきりしている事。
何かあっても、忘れる事はない。
酒の勢いで、一晩だけの関係になってしまう事より、
記憶を無くして、それを覚えていない方が嫌だと思った。