第1章 知られざる大罪
イヴェレット
「ところで…メリオダス、その娘さんと豚くんは何者なんだい?」
メリオダス
「なんだ、お前らまだ名乗り合ってなかったのか」
イヴェレット
「君に会わなきゃ、案内してもらうだけの筈だったからねぇ」
私が目を向けると、女の子は姿勢を正した。
エリザベス
「申し遅れました、イヴェレット様。私は、エリザベス。リオネス王国の第三王女です」
イヴェレット
「!」
エリザベス王女…へぇ、見ない間に大きくなられたもんだ。
イヴェレット
「人の子は成長が早いねぇ」
エリザベス
「?」
イヴェレット
「王女様が何故、メリオダスと一緒に居るんだい?」
エリザベス
「私は…聖騎士の手から王国を救う為に、〈七つの大罪〉を探しています」
イヴェレット
「聖騎士から…とは異な事を」
リオネス王国の聖騎士とは、リオネス王国と市民を、広くはブリタニアを守護する為に存在するものだろう。
イヴェレット
「まるで、聖騎士が悪人だとでも言っているようだ」
私がそう言うと、エリザベス王女は悲しげな顔をした。