第2章 聖騎士の剣
メリオダス
「悪いけど、今待ち合わせねーから……」
剣に手をかけたメリオダスを、村人と騎士達が見つめる。
メリオダス
「これでいーか?──よっ」
キンッ
高い音を立てながら、メリオダスは地面から剣を引き抜いた……それも片手で軽々と。
「うそ…」
「聖騎士様にしか抜けない剣を…あんなガキが…」
騎士達は呆然と見、村人達は唖然と見ている…言葉も出ない程に驚愕しているらしい。
ゴゴゴゴゴ…
地鳴りと共に迫り来る、低い音。
「ん…何の音だ?」
ドパァッ‼︎
「「ギャーーーッ‼︎」」
井戸の上にいた騎士共が、宙へと打ち上げられた。
剣が抜かれた事で水源が解放され、堰き止められていた水が井戸から噴き上がっている。
次の瞬間、村人達から歓声が上がった。