第2章 聖騎士の剣
子が血を流し叫んでも、剣は抜けない。
「ギョヘヘヘッ‼︎あの必死な形相見てみろよ‼︎酒の肴にゃ、最高だな〜〜〜〜‼︎」
「バカ共にかんぱー…い?」
騎士共の手から、ジョッキが消えた。
イヴェレット
「おや……戻って来たのかい、メリオダス」
剣と男衆の元へ歩いてくメリオダス、その手には二つのジョッキがある。
メリオダス
「酒の味が分からん奴に、この酒を飲む資格はねぇよ……」
ブチッ
イヴェレット
「!」
遂に剣に繋がれた縄が千切れ、村人達が将棋倒しになってしまった。
やはり無理だったか……まぁ当然だが。
立ち上がれず噎せ返る村人達……その間を通って、メリオダスが剣の前に立つ。
騎士から取り上げた酒を飲み切って、ジョッキを地面に置いた。
メリオダス
「ごちそーさん」
そして……聖騎士の剣に手をかけた。