第1章 知られざる大罪
メリオダス
「エドウィンの行方は分かんねえか…他の奴らは、今何処に居るか知ってるか?」
イヴェレット
「知らんね…10年前に散開してから、それきり誰とも会っていない」
メリオダス
「ふーむ、そうか…やっぱ地道に探してくしかなさそうだな」
メリオダスは、ぐいっとエールを煽り、空になったジョッキをテーブルに置いた。
メリオダス
「ところで、イヴェレットさんや」
イヴェレット
「なんだね、メリオダスさんや」
なんだか面倒そうな予感がするが…
メリオダス
「お前さん、料理出来たよな?いっちょ店の手伝い頼むぜ!」
そらきた。
イヴェレット
「勘弁してくれ……君より出来る自信はあるが、人様に出せる程じゃあない」
メリオダス
「酒に合うメシを作ってくれりゃあ良い。そんな文句付ける客は滅多に居ねえよ」
イヴェレット
「面倒臭いから嫌だ」
メリオダス
「本音が出たな…ダメだ、働け!“ウマい酒”が飲みたかったらな!」
イヴェレット
「!ぐ…」
その脅しに返す言葉は無く……私は、〈豚の帽子〉亭の料理人を引き受ける事となった。