第1章 知られざる大罪
私は、肩からバッグを下ろし、近くの席に腰を下ろした。
イヴェレット
「マスター殿、ワインを貰えるかい?」
メリオダス
「ウチの店は、ワインよりエールが売りなんだがな〜」
イヴェレット
「エールよりワインが良い」
メリオダス
「相変わらずだな」
メリオダスに笑われ、私はテーブルに頬杖をつく。
イヴェレット
「…別にワイン好きだって良いじゃないか」
メリオダス
「いや、良いけどよ…」
メリオダスが、ワインとグラスを私の前に置いた。
ついでに自分用のエールを持って、私の向かいに座る。
イヴェレット
「あぁ、やっと飲める」
グラスにワインを注いで、私は早速喉に流した。
メリオダス
「そういやお前、エドウィンとは一緒じゃねえのか?」
イヴェレット
「ん…エドとは、王宮から逃げた後、少しして別れたよ」
エリザベス
(“エドウィン”…?)