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【ヒロアカ】ヒーローなのに。【R18】

第3章 変革


「ふぁっ、あっ……やぁっ……」

打ちつけられる毎に粘着質な水音がボリュームを上げる。目を細めて気持ち良さそうに下半身を動かしている出久は、結合部から溢れ出る蜜を掬って充血した陰核に塗りつけた。

「やぁぁぁっ!」

二方向の快楽に挟まれて本日三度目の絶頂を迎える。膣壁が痙攣し出久を締め付けたが、彼は頬を上気させながらもその波を耐えた。

「っ…しんどいなぁ。かっちゃんはこんな締め付けにも耐えてたの?」

間髪入れずにピストン運動を再開した出久は、私の腕の拘束を解いてぐったりした身体を持ち上げた。

「ああああっ」

ズブズブと彼の欲棒が更に深い所へと突き刺さる。出久と向き合う形で座らされた彼の下半身は、先程よりも質量を増して私を攻め立てた。

「ひあっ…やっだめっ…もうっ……」

「早いよスミレっ……僕そんなにっ耐えられそうにないっ」

熱い吐息を吐き出して上下する彼の身体には、ヴィランから受けたであろう傷跡が幾つか残っている。その事実が、どうしようも無く私を現実へと引き戻した。
『彼はヒーローで私の憧れ』。目標に近かったヒーローデクという存在は、己の快楽を求めて一心不乱に腰を振っている。何度も何度も私を突き上げ、悦楽で満ちた表情を浮かべている。

「私のっ……ヒーローだったのにっ……」

「っ……!!」

涙と共に迎えた絶頂の片隅で胸の内を吐露した私は、事切れる意識の片鱗で苦しそうな表情をしている彼を見た。












眠ってしまったスミレを抱き締めて、緑谷は彼女の最後の言葉を脳内で反芻していた。

«私のヒーローだったのに»

確かにそう動いた彼女の唇は、今は規則正しい寝息を立てている。

「…………」

無言でスミレの頭に顔を埋め、久方ぶりに感じた温かいものに心を満たされた緑谷は、彼女と初めて出会った時のことを思い出した。

「(そう言えば、あの時も……)」

自分に向けられた少女の顔は羨望と尊敬を表し、緑谷の気も知らないでとても嬉しそうに笑ったのだ。その顔が眩しくて、輝いていて………………壊したくなった。

「おかしいなぁ……」

緑谷の発した音は虚空の彼方へ消えていく。壊したかった筈なのに、理想の『オモチャ』を作る予定だったのに……

「何で……罪悪感を感じたの、僕」

緑谷出久は自分の気持ちが分からなくなった。
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