
第3章 闇の世界

…はぁ~昨日は嫌な夢を見たな~ボクはそんな事を思いながら空き部屋を出て店の一階へ降りた。
「おはよう。アールさん」スレイブがボクに気づいて挨拶してきた。
「あ~おはよう、スレイブ」ボクは挨拶して洗面台へ向かった。
…髪を縛らなきゃ…髪留めゴム~ ボクは影から髪留めゴムを取り出した。
「アールさ~ん朝ご飯何食べる~?」スレイブの声が食卓から聞こえた。
「ボクは久しぶりのが食べたいな~」髪を縛りながらボクはそう言った。
「久しぶりのあれが食べたいのか?ちょっと待てよ~食材あったっけ?」スレイブがまだ何かをブツブツ言いながら何かを探している。
…髪は縛ったし、食卓に向かうか~
ボクは食卓に向かった。
「ほら、久しぶりのだ。」ボクの前に料理が乗った皿を置くスレイブ。
「美味そうだな!いただきま~す」ボクがスレイブに頼んだ料理は闇の住人が食べないもの。
まぁ、サラッと言って…死人の肉 だ。
ボクは普通の食べ物は口にできない…口に合わない…ボクはかなり久しぶりの死人の肉を前にして食らいついている…口の周りには血が付いている…でも、それもお構いなくボクは食いついていた。
「アールさんは本当に死肉好きだな~死神が死肉ってwある意味アールさんはすごいなw」スレイブはボクの隣でパンを食べていた。
「アールさんの糸切り歯、かなり鋭い牙になってるね…」ボクの牙を見てスレイブは少し震えた声で聞いてきた。
「アールさんは神を殺した後…死体をどうしているの?…や、やっぱり…た、食べてるの?」
ボクは口に入っている死人の肉を飲み込んでから口を開いた。
「食べてはいないな、神の死体は美味しくないからね~」それを聞いてスレイブはさらにボクに質問してきた。
「じゃ、じゃぁ一度は食べたことあるってことか?!」スレイブの唇が少し震えている…やっぱりボクのことが少し怖いんだなw
「〈タナトス〉を一度軽く食ったけど美味しくは無かった、二度と食べないw」ボクはまた、死人の肉に食いついた。
「食ったんだ…って、口の周りぐらい拭けよw」スレイブはボクにナプキンを渡してきた。
「ん、悪ぃ~なw」ボクはナプキンで口の周りに付いた血を拭き取った。
…さて、そろそろ人間界に戻るか。
ん?もう少しボクの視点を楽しみたいって?
別に構わないよ!
じゃ、闇の世界を軽く散歩しよう。
人間界に戻ったらヒヨッコの視点で楽しめよ!
