• テキストサイズ

神殺し事件が起き日からーー

第1章 死神と会った日……


「待って!」息を切らしながら『そいつ』を追いかけていた。「あなたは、せ、世界中の神を…こ、殺している奴なの!」そう質問し時だ人気の少ない路地に入り『そいつ』は足を止めた。「そうだよ?」と『そいつ』は呟いた、「だったらなんだい?」ゆっくりと私の方に振り返る、「君には悪いけど…ちょっと寝てもらおうかな。」『そいつ』はそう言って私の方に歩き出した。

私は『そいつ』のそのゆっくり近く姿を見て心の中で叫んだ、走って逃げなきゃ…逃げなきゃ、逃げなきゃ!何度も何度もそのセリフが頭の中を過ぎった…でも、走ろうとした時にはもう、遅かった『そいつ』は私の目の前で足を止め、手を伸ばして頭を掴んでいた。途端に頭の後ろに激痛が走り意識を失ったーー。

バチバチ 何か焚き火をしているような音がした…その音にハッとし身体を勢いよく起こした。「イッ…」頭の後ろがまだ痛い…「ここは…一体どこなんだ…」周りを見ていると、「あ~目、覚ましたね!」突然焚き火の方から声がした、その方に顔を向けると声の主は私が追っていた『そいつ』だったーー「ごめんね~ボクさ、人間相手に力加減間違えたみたいで…君頭の後ろ大丈夫?」優しい声で私に聞いてきた、表情は面のせいでわからないがとても優しい…「だ、大丈夫です。」そう答えた「ふぅ~なら、良かった!」ひと安心したかのように『そいつ』は肩を下ろした。

「あ、あなたの名前はなんですか!」私は『そいつ』に聞いた。それを聞いて『そいつ』は勢いよく私の顔を見た「だ、ダメ…ですか?」少し焦った『そいつ』は神をも恐れない奴だ、そんな奴に私はーーと心の中で考えていたら、「アールだ。死神アールだ。」と奴は仮面を外しながら答えてくれた。その顔は見る人によっては〈青年〉にも〈若い女性〉にも見えた…「君は?名前あるのかい?」神殺しをしている奴にしてはとても優しい笑顔をしている…私はそう思った、「私は…名前は無いんだ…」そう答えた。「名前無いなら、ヒヨッコでいいや」死神アールはそう言って歯を見せながら笑った「ちょっ!ヒヨッコって…酷いやつですね…」ため息混じりにそう言った。

「あの、アールさんあなたはなんで神殺しをしているんですか!」私はアールに問いかけた。
「ん?あぁ~ボクは復讐したいだけなんだ。」マントを外しながらアールは私に答えた。
「復讐?」予想外の答えが返ってきた。
「そうだよ。」
/ 37ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp