第3章 闇の世界
「あぁ…わかった…」ボクはスレイブにそう答えると店の奥へと歩き始めた…ボクの武器倉庫久しぶりに見るな~…ボクはそんな事を考えながら歩いているうちに真っ黒な鉄扉の前にいた、この真っ黒な鉄扉がボクの武器倉庫の出入口だ。
キイィ… 耳が痛くなるような音を立てる扉をボクは開けると中に入って中を見回した…血生臭いな~ま、ボクが元凶なんだけどね…ボクは倉庫の中にある武器を見ながら奥へと進んだ。
…仕込み鞭、巨大チェーンソー、弓と矢、小刀、投げナイフ二十個、片手斧、両手斧、刀、妖刀、薙刀、双銃、リボルバー、ショットガン、ロケラン、マシンガン…色々とスレイブに造ってもらったな…
はぁ~武器はいくつあっても損は無いな…ボクは武器倉庫を出た。
「アールさん、倉庫少しは綺麗にしたか?」スレイブが鎌を手にしてボクの前に立っている。
「倉庫は綺麗だよ、血生臭いだけ~…鎌の強化済んだの~?」ボクは鎌を見ながらスレイブに聞いた。
「あ~強化はしたが、アールさんの血がちょっと必要で…それで~」スレイブは頬を掻きながらボクに言ってきた。
「どれくらいだ?」ボクは自分の身に付けている影で作られたレザースーツを少し変形させて腕を顕にした。
「アールさん本当に肌白いな…腕だけ見れば分かるくらい白い…顔も白いけどw」スレイブはボクの腕を掴むと腕に刃を当てて勢い良く横に滑らせた。
「ボクの血どれぐらい必要~?」ボクは自分の腕から出ている血を見ていた…ボクの血は赤黒いな~普通の人とは随分と違う色だ…
「コップ一杯で十分だよ。」スレイブはボクの血を手に持っていたコップに入れていく。
「もう要らないよ、十分手に入った。」そう言ってスレイブはまた、店の奥の作業場へ戻った。
「…やれやれ」ボクは腕の傷を少し触って腕まで影を戻した…傷は数秒で塞がるしな~…ボクはまた、腕の影を少しずらして傷のあった部分を見る…やっぱり…傷は綺麗さっぱり塞がれていた。
ボクの身体の傷は影で触れると全て塞がるという不死の体質に近い。
刺されてもボクに息があればすぐに影で塞げば死なない便利な身体に思えるが、ボクはこの体質が少し嫌いだ…周りの人は死んでいるのにボクだけ生きている…それが嫌だ。
ボクはスレイブの店の中を再び歩き始めた。
店の奥からは作業音が聞こえる…静かな店だな~ま、スレイブの好みだろうけどな…ボクはそれが嫌じゃないけど。