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神殺し事件が起き日からーー

第2章 オーケアノスの神殿


アールは仮面をしているからあまり分からないが…きっと、顔は笑っている…私は柱の横からアールと〈イーリス〉を眺めていた。
「おじいちゃんの所へはいませません!母様と約束しました!」強気にアールを指さしながら〈イーリス〉が喋り始める。
「フフッ…おめぇ~がボクを止めれると思ってんのかクソ雑魚女神!」アールがそう言うと影から《神器・鎌》を取り出し〈イーリス〉を煽るようにかかってこいと手首を曲げる。
「はぁ…貴方は愚かな〈死神〉だな。」そう言って空中に浮いていた〈イーリス〉はヒラリとアールの真横に降りると…ガキンッ!〈イーリス〉とアールが手にしていた武器が火花を散らしながらぶつかった。

ギンッ バチッ ガンッ 二人の戦いは空中に浮かんで《虹》を飛ばして戦っている〈イーリス〉が有利だ…アールは地上で〈イーリス〉の攻撃を避けながら隙を探している。
「ウフフ…無様ねアール」口に手を当てながらお嬢様のように笑う〈イーリス〉
「おめぇ!ズリぃぞ!今すぐ降りて…」アールが喋り終わる前に〈イーリス〉の攻撃がアールの仮面を飛ばし…素顔が顕になる…「ッ…」仮面を飛ばされたからかアールは鋭く〈イーリス〉を睨みつけている。
「ウフッ素顔が顕になったわね!流石〈死神〉で《白髪赤眼》ね!」アールを煽る様な口振りで喋る〈イーリス〉
「フッ…」前髪でアールの赤い目だけが隠れて口元がニヤリと不気味に笑う…バッっと顔を上げたアールの表情は赤い目は笑っていないのに口だけが笑っていたーー。

シュッ アールの姿が地上から消えたかと思うといつの間にか〈イーリス〉の目の前にいる…ハッとして咄嗟に避けようとする〈イーリス〉。それを逃しまいと〈イーリス〉の頭を鷲掴みにするアール。
ドゴンッ 地面に叩きつけられた音が響く…
「このぉ…愚かな〈死神〉がぁ!」耳を劈く奇声が私の耳に入った…〈イーリス〉が激怒している。「どこいった、出てこい!〈死神〉!」アールを探す〈イーリス〉…チャンスだ、〈イーリス〉は地上にいる!私もアールの姿を探す。
「やっぱ、女神も神の一種だからかな~?床に叩きつけただけじゃ死なないよね~」立ちこもっている砂煙の中で赤い目だけが不気味に輝いている…アールだ。
「しぃにぃがぁみぃぃぃ!」その輝いている目に向かって攻撃をする〈イーリス〉
「アール!避けて!」我慢出来ずにアールに呼びかけてしまう私。
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