第5章 【SS】武装探偵社入社試験
ーーー探偵社社長室
「失礼します。社長」
「国木田か。どうた?萩原の様子は」
社長、福沢諭吉は目を通していた書類から
国木田君に視線を移した。
「目を覚ましました。
それで社長、『入社試験』の件ですが
彼女は独断先行が強く
少し目を離すと突っ込んで行ってしまいます。
ですが、其処を対処できれば
我が社でもトップクラスの戦闘員になると思います」
「そうか…
国木田、お前が云うなら間違いはないだろう。
萩原の入社を認めよう」
「社長」
国木田君は少し考えて矢張り伝える事にした。
「萩原、葉琉からのお願いがありまして」
「何だ?」
社長は不思議そうに国木田君に尋ねた。
「下の名前で呼んで欲しいそうです」
社長は驚きのあまり、直ぐには反応を示さなかった。
しかし、急にふっと笑い
「判った。そうしよう」と言った。
「有難うございます。
では、失礼します」
そう言って国木田君は
社長室を出て行った。
【武装探偵社入社試験】完