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明るみの花【文豪ストレイドッグス】

第5章 【SS】武装探偵社入社試験


ーーー次の日

「なに!?萩原が出社していない!?」

朝から国木田君は怒っていた。

「はい!寮にもいません!」

事務員の言葉に、国木田くんは太宰を見た。

「おい太宰!如何なっているんだ!
如何して萩原は来ない!」

「落ち着きなよ。国木田君。
私だって知りたいさ」

治ちゃんは国木田君を宥める。

すると、別の事務員が走ってきた。

「皆さん!防犯カメラの映像です!
萩原さんが確認できました!」

その映像には
ふらっと家を出て
何処かへ歩いていく葉琉の姿が映されていた。

「此れはーー」

「やってくれたね。此の動き、行方不明になった子供達と同じだ」

治ちゃんは口元に手を当てて考えていた。

「………私の葉琉に手を出そうとする奴がいるなんて
とんだお莫迦さんだなぁ」

誰にも聞こえない声で治ちゃんはそっと呟き、ニヤリと笑った。

「国木田君」

治ちゃんはドサドサッと何冊もの資料を机に置いた。

「其れは何だ?」

「過去二十年に遡って調べた
行方不明になった子供の記録だ。
その中に幾つか気になる記録があったのだよ」

治ちゃんはパラパラと頁をめくり
国木田君に見せた。

「三年前の記録だ。
今回と同じように
子供が自分の足で行方を眩ませている。
此の時は五名が行方不明になっている。
次は此れだ、七年前の記録ーー」

「待て太宰!」

国木田君は慌てて止めた。

「つまり、今回の失踪事件は
過去の失踪事件と繋がりがある。
と云うことか!?」

「その可能性が高いだろう」

治ちゃんは関係のありそうな事件の記録を淡々と説明する。
国木田君はそれを黙って聞いてた。
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